『シェアド・コンテンツマーケティング(42)』時代はSCMへ。迷惑広告表示ブロックに乗り出したGoogle。
- 松本 啓嗣
- 2018年2月20日
- 読了時間: 4分
広告収入を生業とするGoogleが同社インタネットブラウザー「Chrome」での迷惑広告ブロックへ向けて重い腰を持ち上げました。ユーザーか収益かで葛藤を続けるGoogleですが、その広告ブロックに向けての取り組み方には、「まだまだ甘い」との厳しい見方もあるようです。しかし、ユーザーにとって迷惑で不利益を生じさせる広告は排除される流れには間違いないようです。いよいよSCMのように共有型でPRブログを配信するメディアの本格的な時代の幕開けです。

主な内容
Googleが迷惑広告のブロックに動き出したワケ
コンテンツを配信するPRブログはユーザーの利益になる
◇◇◇◇◇◇◇
■Googleが迷惑広告のブロックに動き出したワケ
2018年2月15日(米国時間)、世界のデジタルマーケターが驚きどよめきました。あのGoogleがオンライン広告をブロックすると発表したのです。これはGoogleにしてみれば、実に画期的なことなのです。
誰もが知っての通り、Googleはほぼ広告収入で成り立つビジネスモデルです。その多くはリスティング広告とも言われていますが、実にさまざまな種類の広告をネット上で展開しています。
しかし、ユーザーはその多くを不快なものと感じ、利用勝手が損なわれていると感じているのです。
見たくもない広告の表示
突然現れるポップアップ
音声付きで自動再生される動画広告
目的の行動をするまで消えない広告表示
スマホ画面の多くを占め尽くす不快な広告
・・・等々、皆さんも不快を思いをした経験があるのではないでしょうか?そんな広告をサイトから排除すべく、Googleが重い腰を上げました。
各方面からの反応はさまざまです。その多くはまだまだ物足りない、とする向きが多いようです。しかし、ネットの多くは広告収入より、さまざまサービスをユーザーに無料または格安に提供することができます。言わば、ユーザーと広告とのトレードオフにより成り立っています。その全て、あるいはほとんどをカットすることになると、ユーザーはサービスの対価を支払わざるを得なくなり、高い代償を払うことにもなります。
ユーザーの利便性を考えるGoogleもそこまでドラスティックにはなかなか動けません。彼らのビジネスモデルを壊すことにもなります。
また、ユーザーにさまざまな広告を表示できるその裏には、ユーザーの行動履歴などから趣味・嗜好などを解析するという、トラッキングの技術があります。このトラッキングをブロックすることが、迷惑な広告表示のブロックだけでなく、ユーザーのプライバシーやセキュリティーの保護にもなります。ただ、Googleは世界最大級のトラッキングテクノロジーを持つ企業でもあります。ここに積極的に乗り出すには、まだまだ時間がかかりそうです。
いずれにせよ、Googleが迷惑広告のブロックに動き出したということは、ネットを利用する多くのユーザーが、目障りな広告表示だらけのネットの現状に辟易とし、「もう、うんざりだ!」、と感じていることを顕著に示していています。Googleもユーザーと主益の狭間で葛藤しながらも、これ以上先延ばしにはできない状況だったのでしょう。
ネットのリーディング企業はインタネットの広告やマーケティングの在り方を再考するタイミングです。
■コンテンツを配信するPRブログはユーザーの利益になる
シェアド・コンテンツマーケティング(SCM)は共有型のメディアプラットフォームで、各事業者がPRブログを配信します。その目的は広告であり宣伝でもありますが、コンテンツは広告でも宣伝でもありません。各事業者がユーザー(読者)に向けて提供するニュースや話題です。
目ざわりで不愉快な広告ではなく、見たい、読みたいと思ってクリックするコンテンツです。情報を必要とするユーザーに適切なコンテンツを提供する、ユーザーにとっても利益となるメディア配信です。
インターネットの大きな特徴は、ユーザーが選択できる点です。ネットを利用するユーザーの指向もそこにあります。「自ら探す、見つける」がユーザーの行動のベースになっていますので、それ以外の情報を不愉快と思う傾向が、他のメディアに比べても強く表れます。
そのため過剰な広告表示を不愉快に思い、売り込み型のランディングページをうっとおしく思います。
これからのマーケティングに求められるのは、自社や自社の商材を適切な価値あるコンテンツにして配信することです。そのためにPRブログは有効な手段になります。特に集客のベースがあるメディアプラットフォームで配信することにはマーケティングの観点からも理に適った方法と言えます。
Comentarios